#8北風 沙織のかけっこラボ

LABラボ

2021年11月06日(土)
pm 1:30pm 3:45

  • 会場
    白石区体育館
  • 参加対象
    ①小学1~3年生②小学4~6年生(男女問わず
  • 定員
    ①②各40名程度

ただ走るだけではなく、その場でできる足が速くなる動きや、股関節をよく動かしていく動き作り、リズムジャンプ、ケンステップドリル,ハードルを使った接地作り、マークを使った足の切り返し走など、楽しく足が速くなる内容です。2グループに分け、大好評だった第4回かけっこラボ講師、仁井有介との2名体制で実施します。

このラボは終了しました

矢印ゲストアスリート

北風 沙織

陸上競技選手。100m,11秒42(日本歴代7位)。4×100mリレー,43秒39(日本記録保持者)。中学・高校・大学と100mで各世代で日本一となり、小学生から社会人まで日本のトップ選手として活躍。2005年〜2015年まで日本代表としてさまざまな世界大会、アジア大会などに出場。2018年に長男を出産し、産後1年で11秒台まで走りを戻す。現在は各地方で陸上教室なども行なっている。

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ATHLETES VOICEインタビュー

ATHLETES VOICE#009 北風 沙織

11月6日(土)に白石区体育館で開催された第8回となるアスアスラボ。
新型コロナウィルス感染症拡大防止のため4月の開催が延期されていた『北風沙織のかけっこラボ』がようやく開催へと至り、皆が待ちに待った1日を存分に楽しんだ。小学生の頃からトップクラスの陸上選手として活躍し続けてきた北風さんが走ることを通じて学んだこと、そして今、子どもたちに伝えたいこと。

11月6日(土)に白石区体育館で開催された第8回となるアスアスラボ。新型コロナウィルス感染症拡大防止のため4月の開催が延期されていた『北風沙織のかけっこラボ』がようやく開催へと至り、皆が待ちに待った1日を存分に楽しんだ。小学生の頃からトップクラスの陸上選手として活躍し続けてきた北風さんが走ることを通じて学んだこと、そして今、子どもたちに伝えたいこと。

すべての競技に通じる“走ること”を学ぶために

小学生を対象とした今回の『かけっこラボ』は2部制で開催され、総勢134名もの子どもたちが集まった。陸上だけでなく、すべてのスポーツに通ずる“走る”こと。その中で今回北風さんがテーマにしたのは、「軸」「膝」「接地」という3つのポイントだった。

「全身の軸を意識して、その軸の延長線上の真下に着地の脚を落とすイメージで、脚の回転を速くするということに重点を置きました。走り方においてこの3つのポイントを教わることはあまりないのですが、これらを意識することでパフォーマンスが変わってくるんです。同じことを何度もやってしまうと子どもたちが飽きてしまうし、少し難しい種目になるとできる子とできない子の差ができてしまうので、どんどん内容をチェンジしていくこも心がけました」

継続へとつながった、楽しいという気持ち

陸上のコーチをしていた父親の影響もあり、小学生の頃から陸上競技をはじめた北風さん。陸上大会でもすぐに結果を残してきたが、実は当時、陸上は楽しくなかったのだそう。

「小学生の頃は、みんなとできるバスケットボールのほうが楽しかったんです。でも陸上大会に出て結果が出てくると少しずつ楽しくなっていって、いつのまにか大好きになっていったという感じ。小学6年生の時に初めて出場した全国大会で2位になって、そこから次は1位になりたいと気持ちが芽生えて、そのまま陸上を続けてきました」

小学生の頃から華々しい結果を残し、さらにその先の結果を求めていくことが陸上を続ける動機づけになった。具体的にはどのような目標設定をしてきたのだろうか。

「一番の目標はオリンピックでした。でもオリンピックに出場するまでに、いきなり1秒速くなるわけではありません。いいところは取り入れ、うまくいかないものは修正しながら、“今年は何秒、何位を目標にするか”、小さな積み重ねを繰り返してきました。中でも私にとってウェイトのコントロールがすごく難しかったですね。細かく意識するところがありすぎて、うまくいく年といかない年の差が激しかったんです。自分の感覚を一番に大事にしながら、コーチにアドバイスをもらいながら調整していました」

成功と失敗の積み重ねの分だけ、成長する

常に立ちはだかるさまざまな課題に対し、失敗や修正を重ねながらも自分の長所を伸ばすことを大事にしてきたという北風さん。成長についてはどのように捉えているのだろうか。

アスリートとしての成功体験の積み重ねが、自身の人間としての成長できた部分だと捉える北風さんが、アスリートの一番の喜び、そして苦しみを振り返る。

「一番の喜びは、やっぱり結果が出たときですね。自分ひとりじゃなくて、周りの人も一緒に喜んでくれたとき、これまでサポートしてくれたみんなに恩返しできたかなって思います。苦しみでいうと、ケガですね。調子がいいときにケガをしてしまうと精神的にも苦しいです。でも、ケガがあったからこそ、周りに目を向けられるようになりましたね」

ずっと変わらないスポーツ、そして陸上への想い

「あなたにとってスポーツとは?」の問いに「生きがいです」と一言。北風さんのキラキラした表情がその強い想いを物語っている。

「嫌なことがあっても、家で腹筋したり、ちょっと体を動かすだけでリフレッシュできるんです。スポーツはするのも観るのも好きですね。今年のオリンピックも“すごいなー”ってずっと観ていました。そして陸上が好きな気持ちは、子どものころから引退しても、ずっと変わらない自分の軸みたいな存在。だから自分のこの経験をこれからももっと伝えたいですね。子どもたちの可能性にもつながればと思います」

そして、子どもたちにメッセージを贈ってくれた。

「ひと言で言うと、“たのしめ”ですね。今日も最初の挨拶でそう言いました。スポーツは、やらされているうちは絶対伸びません。自分が楽しんで取り組むことで結果が出るし、ダメでも納得できると思う。特に子どものうちは、とにかく楽しみながらチャレンジしてほしいです」

北風 沙織 Saori Kitakaze

中学・高校・大学と100mで各世代で日本一となり、小学生から社会人まで日本のトップ選手として活躍。2005年~2015年まで日本代表としてさまざまな世界大会、アジア大会などに出場。100mでは/11秒42の日本歴代7位、4×100mリレーでは43秒39の日本記録保持という記録を持つ。現在は2018年に長男を出産し産後1年で11秒台まで走りを戻し、各地方などでも陸上教室などをおこなっている。

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